ご存知ですか、注目されない感染症(肝炎)が多くの命を奪っていること。

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ブルキナファソの肝炎患者団体「SOS肝炎ブルキナ」の活動紹介 – 予防、検査の普及などで活躍

2023年7月に来日するブルキナファソの肝炎患者団体「SOS肝炎ブルキナ」の活動写真を紹介いたします。

「SOS肝炎ブルキナ」は、2011年にブルキナファソで初めて結成された肝炎の患者団体です。首都のワガドゥグーを拠点に活動しています。写真でマイクを持っているのは、昨年、急逝された前代表のヤラさんです。肝炎の啓発を行い、検査を受けるように市民によびかけています。ポスターのデザインは、腹水の写真ですね。

このような肝炎検査の啓発キャラバンなどは、若いボランティアの方々によって支えられているそうです。また、検査のキャンペーンに必要となる試薬などは、様々な工夫を行って医療機関などから協力を得ています。


これまで、肝炎の検査のよびかけは、首都ワガドゥグーだけでなく、都市から離れた地域・コミュニティに対しても行ってきたそうですが、近年、ブルキナファソの隣国との国境沿いを中心に武装勢力の影響が強まり、治安が悪化するにつれて、このような地域への働きかけが難しくなっているとのお話もうかがいました。コロナ禍も活動の困難となっているようです。

「SOS肝炎ブルキナ」は、イギリスに拠点を置く国際的な「世界肝炎連盟(World Hepatitis Alliance, WHA)」の加盟団体です。ご紹介した写真は街のなかでのキャンペーン(キャラバン)の写真ですが、これにとどまらず、周辺諸国の患者団体などとも協力して、行政機関やWHOの地域事務所などに対するロビイング、アドボカシー活動なども熱心に行っています。

昨年から、ブルキナファソではB型肝炎の母子感染防止事業(出生直後の赤ちゃんへのワクチン接種)が始まりましたが、このような母子感染防止の促進は「SOS肝炎ブルキナ」としても特に力を入れてきたことの一つと胸をはります。

「SOS肝炎ブルキナ」の活動については、7月19日から来日する、現在の代表、クレール・オルタンス・サノンさん(B型肝炎当事者)から、ぜひ詳しくお話をお聞き下さい。

「SOS肝炎ブルキナ」のFacebookページはこちら

2023年7月19日から26日まで、ブルキナファソから肝炎患者団体の役員をつとめる当事者の方と、研究者の方が来日します。講演会などの詳細はこちら。

AH肝炎センター

ブルキナファソの肝炎患者団体「アソー・エパティット(肝炎とたたかう)」の活動紹介 – 肝炎治療センターを運営

2023年7月に来日するブルキナファソの肝炎患者団体「アソー・エパティット(肝炎とたたかう)」の活動写真を紹介いたします。

AH肝炎センター
ブルキナファソ第二の都市ボボ・ディウラッソで、アソー・エパティットは肝炎の治療・検査の拠点となる肝炎センターを運営しています。
AH肝炎センター
アソー・エパティットの肝炎センターでは、専門医・総合診療医(GP)あわせて5人の医師が所属し、検査や治療を行っています。
AH肝炎センター
アソー・エパティットの肝炎センターのようす。最近、PCR検査もできるようになったそうです。これまでは、プライベート・クリニックにしかPCR機器はなく、検査しても、検体をフランスまで空輸する必要があり、費用も時間もかかっていたそうです。肝炎センターでPCR検査が出来るようになり、大きい変化だとお話がありました。ただし、試薬の安定的な確保などでは苦労されているようです。
警察署で検査
警察署の依頼で、肝炎ウイルス検査を行うことも。地域の肝炎医療・予防などにおいて、大切な役割を担っているのがアソー・エパティットの肝炎センターです。
また、アソー・エパティットの行う研修には、周辺国からも参加者があり、地域の肝炎対策を担う人材育成にも貢献しています。

アソー・エパティットのFacebookページはこちら。

2023年7月19日から26日まで、ブルキナファソから肝炎患者団体の役員をつとめる当事者の方と、研究者の方が来日します。講演会などの詳細はこちら。

2023年7月19日-26日、ブルキナファソの肝炎患者団体が来日します。

 世界日本肝炎デー(7月28日)関連企画にあわせて、ブルキナファソから2つの肝炎患者団体の代表が来日します。ウイルス性肝炎は、肝臓がん、肝硬変などに重症化することがあり、毎年100万人以上の方が命を落としています。特にアジア、アフリカには多くの患者が暮らしています。
 それだけに、今回、世界トップレベルと言われる肝炎対策によってウイルス性肝炎克服にむけた努力を続けてきた日本の経験と、現地で肝炎対策のため奮闘する人々の知恵と経験を交流することで、SDGsの目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」達成への貢献が期待されます。

 ブルキナファソの肝炎団体代表は、来日中、WHOが掲げる2030年までの肝炎「排除(Elimination)」計画達成にむけた課題について、日本の肝炎患者団体、NGOなどと話し合い、関係機関にも協力を要請する予定です。また、日本の研究機関、医療機関などの訪問も予定しています。

 国際保健の向上、感染症の克服にむけて、避けて通れないこの課題に、ぜひ多くの方が関心を持ってくださり、現地からの声に耳を傾けていただければ幸いです。取材のお問い合わせなどは、ajhep2020@yahoo.co.jpまでよろしくお願いいたします。

来日期間

7月19日(火)〜7月26日(木)

※お二人は日本からの帰国後、7月28日(金)世界肝炎デーの行動にブルキナファソで参加する予定です。

来日される方

島川祐輔 博士 Dr. Yusuke SHIMAKAWA

パスツール研究所(パリ、常任研究員)。熊本大学特任教授。内科医、医学博士(疫学)。東京慈恵会医科大学卒業後、手稲溪仁会病院、長崎大学、国境なき医師団(MSF)などを経て、西アフリカ・ガンビアに居住しながらロンドン大学大学院(LSHTM)で疫学修士号及び博士号を取得。

ドラマン・カニア 博士 Dr. Dramane KANIA

ブルキナファソ国立研究機関センター・ムラズ研究員。生物学者(医療ウイルス学)、薬剤師。患者団体「アソー・エパティット」の創立者。フランスのモンペリエ大学で博士号を取得。

クレール・オルタンス・サノン様 Mme Claire Hortense SANON

患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表。高校の体育教師を経て、現在は幼稚園教諭。B型肝炎キャリア。昨年亡くなったヤラ前代表の友人で、長年にわたり団体の広報担当として活躍されてきた。

講演会等の予定

・7月21日(金)記者会見(特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン主催、東京)

・7月23日(日)世界日本肝炎デー・フォーラム(日本肝臓病患者団体協議会主催、東京)

・7月23日(日)肝炎患者交流会(当実行委員会主催、東京)

お問い合わせ先

日本アフリカ肝炎交流実行委員会事務局 ajhep2020@yahoo.co.jp

(事務局長・榛田)

後援 駐日ブルキナファソ大使館

以上

企画詳細については、「About Us」もご覧ください。 
(7月18日最終更新)

 

肝炎の患者運動が果たしてきた役割の今日的意義:医学誌に論文が掲載されました。

2021年10月、「Tropical Medicine and Health」というオンライン雑誌に、日本の肝炎患者運動(日本肝臓病患者団体協議会=日肝協)の成り立ちと患者会が果たした役割を詳しく紹介した論文が掲載されました。

論文のタイトルは「Including the voice of people living with viral hepatitis: lessons learned from Japan to accelerate progress towards global hepatitis elimination”(ウイルス性肝炎とともに生きる人々の声:世界的な肝炎「排除」に向けた取り組みを加速するために日本から学んだ教訓)」です。

第9回「世界・日本肝炎デー・フォーラム」開催。医療講演会テーマは「アフリカにおけるウイルス性肝炎」

本日、7月28日は「肝炎デー」。国連の定めた「世界肝炎デー」であり、厚生労働省の定めた「日本肝炎デー」でもあります。肝炎に対する正しい知識の普及啓発、そして受診勧奨などのため、活発な活動が行われます。

 とくに、コロナ禍のため、昨年は開催できなかった「世界日本肝炎デー・フォーラム」(主催:日本肝臓病患者団体協議会、後援:厚生労働省、一般社団法人日本肝臓学会)ですが、今年はオンラインでの開催になります。


動画は、本日から8月3日(火)23:00までご覧いただけます。ぜひ、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=4dzmFVXv47M

 今年の記念講演は、島川祐輔先生(フランス パスツール研究所)による「アフリカにおけるウイルス性肝炎」です。
 上記YouTubeでは、約46分からになります。

 HIV、結核、マラリアに匹敵する死者が毎年うまれているウイルス性肝炎。もはや、「三大感染症から四大感染症へ」とも言われますが、WHOの戦略や国連SDGsにおいては、2030年までに、ウイルス性肝炎の新規感染を90%削減し、死者を65%削減するという、「排除(Elimination)」を目標に掲げ、各国でのとりくみと協力をよびかけています。


 そして、私たちの暮らすアジアとともに、ウイルス性肝炎の患者が多いのがアフリカです。島川祐輔先生は、そのアフリカで、ウイルス性肝炎対策に取り組んでこられました。

アフリカにおける治療・診断の戦略から、日本の果たす役割まで

 詳しくは、ぜひご講演の動画をご覧いただければと思いますが、今回のご講演では、アフリカにおける治療・診断をどうすすめるのか、という「戦略」のお話から、アフリカの人々が肝炎をどう理解しているのかという問題まで、詳しく語られています。また、2030年までの「排除」目標について、B型肝炎でも、C型肝炎でも目標を達成できそうな唯一の国とも言われている日本が、世界のなかで果たすべき役割についても、熱いメッセージがあります。

 ぜひ、ご覧いただき、世界と日本からウイルス性肝炎の犠牲者をなくすためにどうすればよいか、ご一緒に考えていただければ、また、まわりの方にも関心を広げていただければ、幸いです。

日本アフリカ肝炎交流実行委員会について

私たちは、日本とアフリカのウイルス性肝炎患者の交流に関する活動を行うことにより、①アフリカと日本の肝炎患者が抱える問題に対する理解と支援の輪を広げること、②ウイルス性肝炎や肝炎患者が置かれた状況に対する関心を高め、正しい知識を普及すること、ひいては日本・海外を問わず、すべてのウイルス性肝炎患者が安心して暮らせる社会を実現することを目的としています。

昨年度、西アフリカのブルキナファソから肝炎患者団体や肝炎研究者を日本にお招きし、交流の機会を持とうと考えましたが、残念ながらコロナ禍で延期となっています。現在は、オンラインでの交流や学習などを続けながら、2022年以降の実現をめざしています。詳しくは、ホームページ等をご覧下さい。

http://africajapanhep.org

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