日本アフリカ肝炎交流実行委員会

ご存知ですか、注目されない感染症(肝炎)が多くの命を奪っていること。

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力をあわせませんか

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世界にはB型肝炎ウイルスの感染者が約2億6千万人、C型肝炎ウイルスは約7千万人います。ウイルス性肝炎で亡くなる方は増加しており、2015年には全世界で134万人に上り、HIVや結核の死者を上回りました。ウイルス性肝炎には国際社会の関心が向けられてこなかったからです。

ようやく2016年の年次総会で、WHOは2030年までにウイルス性肝炎の「排除」を目指す戦略を採択しました。国連SDGs(持続可能な開発目標)の「目標3」にも取り上げられて、いま、世界的な取り組みがはじまっています。

これまでは差別的な状況も…

アフリカでは、HIVと共通のB型肝炎治療薬でも国際援助はHIV患者に限られ、B型肝炎ウイルスだけに感染している患者は対象外という状況が続いてきました。

国際社会も2030年のウイルス肝炎「排除」をめざす。

目標は全世界で、新規感染を90%、死者を65%減らすこと。

肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、病気になっても自覚症状はほとんどありません。また、残念ながらB型肝炎には身体からウイルスを排除できる薬がまだありません。そのため、新たな感染を予防しながら、感染者を適切な治療につなげて重症化を防ぐことが大切です。

しかし、アフリカなどの低所得国・中所得国では、その実施には大きな困難があります。だから、いま力をあわせませんか。

NGOに登録する医療従事者らむけセミナーで講演・交流

7月19日から26日まで、世界肝炎デー(7月28日)にあわせて来日された、ブルキナファソの2つの患者団体の代表のお二人——ドラマン・カニア博士(ウイルス学研究者、国立ムラズ研究所勤務、患者団体「アソー・エパティット」創設者・名誉会長)とクレール・オルタンス・サノンさん(B型肝炎当事者、患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表)は、アフリカで肝炎対策の研究にとりくむ島川祐輔先生(医師、パスツール研究所、熊本大学客員教授)とともに、国際NGOが開催した、医療従事者らが参加するセミナーで、講演と交流を行いました。

セミナーを開催したのは、日本発祥の国際NGOピースウィンズ・ジャパンが運営する、医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”」です。空飛ぶ捜索医療団には、300人以上の医療従事者やレスキュー関係者、ロジスティシャンなどが、災害時などに現場に駆けつけるため、「ロスター(登録隊員)」として登録されています。そのロスターむけのセミナーに、ブルキナファソからのお二人と島川先生(ピースウィンズ・ジャパンが開始したブルキナファソにおける肝炎対策支援プロジェクトのアドバイザーにも就任)が講師・ゲストとして、招待されました。

アフリカにおけるウイルス性肝炎対策について講演される島川祐輔先生。

セミナーでは、空飛ぶ捜索医療団の坂田大三医師から、「ピースウィンズと空飛ぶ捜索医療団では、災害時の『未治療死』をなくすことに取り組んできたが、肝炎などの感染症も、同じく、適切な治療が受けられれば救える命が、治療を受けられないために失われる『未治療死』の問題です。この感染症の『未治療死』をなくすことにも取り組みたい」と、ピースウィンズ・ジャパンが、今回のブルキナファソからのお二人の来日もきっかけに、ウイルス性肝炎対策に取り組むことになったことをお話されました。

それにつづけて、島川祐輔先生がアフリカにおけるB型肝炎対策について講演され、カニア博士、サノンさんもまじえて、参加者のみなさんからのご質問にも答えました。

全部で1時間という短い時間でしたが、参加者の方からは、非常に積極的な感想が寄せられました。下に、その一部を紹介します。

「国際保健の分野の中で、特に途上国の感染症治療に興味があったため、アフリカのリアルが聞けてよかった。」

「担当者の方々の思いが伝わりました。B型肝炎の世界における状況、全然知りませんでした。大変勉強になりました。」

「思春期までにすでに沢山の子ども達が感染してしまっているというのは衝撃的でした。」

「アフリカの現状がよくわかった。課題は物品問題もあるが、やはり知識をどう伝えるかが重要課題で、これがなかなか浸透するまでに時間と労力のかかるものだと、どんな支援でも共通課題であると認識できた。」

「C型肝炎に続き、B型肝炎の治療方法が確立できたら、どんなに沢山の人が幸福になれるか、と考えると胸が熱くなりました。」

「ピースウィンズが感染症もやるのかと、とてもワクワクしました。」

セミナーには、「ロスター(登録隊員)」のほか、スタッフなども含めて60人近い方が参加されました。

ピースウィンズ・ジャパンでは、ブルキナファソへの肝炎対策支援プロジェクトとして、現地に医師を含むチームを派遣して現地ニーズ調査を行うこと、また、肝がん予防に有効な検査機器フィブロスキャン1台を贈呈して、そのフィブロスキャンも活用して、途上国における肝炎対策支援のモデルとなりうるプロジェクトを進めることを準備中。フィブロスキャンの購入費用のクラウドファンディングにも取り組んでいます。

佐賀県の江口病院を訪問

7月19日から26日まで来日した、西アフリカ・ブルキナファソの2つの肝炎患者団体の代表(ドラマン・カニア博士=国立ムラズ研究所、患者団体「アソー・エパティット」創設者・名誉会長、と、クレール・オルタンス・サノンさん=B型肝炎当事者、患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表)は、アフリカでB型肝炎の研究にとりくむ島川祐輔医師(パスツール研究所、熊本大学客員教授)とともに、来日期間の最後に、佐賀県の江口病院を訪問しました。

病院見学時に、江口先生(左から4人目)ほか、江口病院の皆様や、実行委員会のメンバーとともに。

江口病院では、理事長の江口ゆういちろう先生をはじめ、多くのスタッフの皆様から、病院の見学や検査の実施、さらには、夜は佐賀県のおいしい食べ物で歓迎会を開いてくださるなど、大変あたたかい歓迎を受けました。

病院見学では、江口先生から病院内をくまなくご案内いただき、また、佐賀県の肝炎医療コーディネーターのとりくみや、こんど日本から贈られる検査機器フィブロスキャンについて、説明を受け、懇談をしました。

佐賀県の広報物を手に話し合う(左から江口先生、サノンさん、カニアさん、島川先生)。

佐賀県では、長く肝がん死亡率全国ワースト1位が続いていましたが、江口先生が佐賀大学の肝疾患治療センターのセンター長だった当時、検査・診察・治療をうながす啓発活動に取り組み、ワースト1位から脱却。江口先生は、いまも厚生労働省の研究班の代表をつとめ、また、肝がんの非常に多いモンゴルなどで、肝炎対策の支援にも取り組んでいらっしゃいます。実行委員会のオンライン学習会でも、モンゴルでの取り組みの経験などを、ブルキナファソの方をふくめて共有してくださるなど、協力していただいてきました。

ブルキナファソからのお二人も、「佐賀県で行ってきたような肝炎患者とのコミュニケーションの改善、啓発活動は、ブルキナファソでも参考になる。帰ったら、大いに取り組みたい」と話していました。

肝炎の検査をしてもらうサノンさん。
フィブロスキャンを手にするカニア博士。

肝臓が硬くなってきた方に治療を行うことは、肝がんの予防のために大切であり、その肝臓の硬さを容易に測定できるのが、フィブロスキャンです。江口先生は、病院での診察はもちろん、モンゴルでの肝炎対策支援などでも、ポータブルのフィブロスキャンを持ち歩き、活用されています。

今回、日本のNGOからブルキナファソの2団体が活用できるように、ポータブルのフィブロスキャンが贈られるプロジェクトも始まっています(クラウドファンディングはこちら)。

この訪問のようすは、NHKやサガテレビ、佐賀新聞に取材していただきました。その日の夕方のニュースでも紹介されました。

患者会の事務所を訪問(サノンさん)

カニア博士が熊本大学の研究室を訪問された頃、ブルキナファソで一番歴史の古い肝炎患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表のクレール・オルタンス・サノンさん(B型肝炎当事者)は、東京肝臓友の会の事務所を訪問して、交流しました。

東京肝臓友の会の行っている肝炎患者さんむけの電話相談の活動などについて、説明を受けました。オルタンスさんも患者団体の代表として、患者さんの相談にのる活動を行っています。たとえば、ウイルス性肝炎への感染が判明した方の家を訪問して、B型肝炎という病気について説明し、励まし、また、家族の方にも検査を受けてもらうなどといった支援を続けているそうです。

東京肝臓友の会の事務所では、この他、ウイルス性肝炎がどのように理解されているか、患者さんが治療ではなく薬草などに頼るのはなぜなのか、などの話題についても、同じ病気の患者さんの目線で、それぞれの国の経験や風習も紹介し、共感し合いながら、交流が行われました。

熊本大学の研究室を訪問・講演(カニア博士)

7月19日から26日まで、ブルキナファソから来日した2つの患者団体の代表お二人のうち、カニア博士は、期間の後半、熊本大学を訪問しました。

カニア博士の所属する国立ムラズ研究所は、熊本大学と富士レビオ株式会社とともに、高額なPCR検査にかわる、安価で簡易なウイルス量測定の迅速検査キットの研究・開発を共同で行っています。

カニア博士は、そこでブルキナファソにおける肝炎対策の現状と課題について講演を行いました。

ブルキナファソにおけるウイルス性肝炎対策について講演するカニア博士(国立ムラズ研究所。患者団体「アソー・エパティット」創設者・名誉会長)
カニア博士の講演を聞きに来てくださった熊本大学の研究者の皆様と。
熊本大学の田中靖人先生(熊本大学 大学院生命科学研究部 消化器内科 教授。写真左側)にあたたかく歓迎していただきました。

B型肝炎ウイルス量測定の迅速検査キットは、日本発の技術が、アフリカをはじめとした途上国のウイルス性肝炎対策に貢献できる大きな可能性を秘めています。みなさんも、ぜひ、今後にご注目ください。

在ブルキナファソ日本大使館の医務官だった先生からも歓迎

熊本では、在ブルキナファソ日本大使館において、2017年から2020年まで医務官を務められた山下淳二先生に懇親会を開いていただき、熱い歓迎を受けました。

山下淳二先生(写真右端)と一緒に。

肝炎デーにあたって

7月19日から26日まで来日された、ブルキナファソの2つの患者団体の代表(ドラマン・カニア博士=国立ムラズ研究所勤務、患者団体「アソー・エパティット」創設者・名誉会長と、クレール・オルタンス・サノンさん=B型肝炎当事者、患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表)は、隣国ニジェールのクーデターの影響で大変なこともあったようですが、無事に日程を終えてそれぞれ帰国されました。

今回の来日企画をとおして、日本の政治や外交を担う方々、そして医療や国際保健分野で活躍されている皆様には、アフリカをはじめとした途上国においては、ウイルス性肝炎が猛威をふるっていること、それにもかかわらず、国際社会の支援の枠組みから外れてきたことを知っていただくことができ、沢山のあたたかい激励のお言葉をいただきました。

また、日本のNGOのなかからも、アフリカの肝炎対策支援に取り組む新しい動きも生まれました(ブルキナファソに検査機器を贈るクラウドファンディングはこちらで行われています)。

そして、なにより、今回の企画をとおしては、日本の患者・当事者の方たちと、アフリカの肝炎患者・患者団体の方たちが、お互いに活動や病気のことを交流し、国際的な肝炎の克服にむけた気持ちを同じくして、つながることができました。この協力・協働は、国際的な肝炎克服の力になると信じています。

この3年間、コロナ禍をはじめ、たくさんの困難や紆余曲折がありました。しかし、

今日、世界日本肝炎デーにあたり、今回の来日企画も一つの力となって、国連SDGsの目標3にも掲げられている、2030年までのウイルス性肝炎「排除(Elimination)」のとりくみが、いっそう強力にすすめられていくことを願っています。

帰国のお礼

7月28日の世界日本肝炎デーにあわせて、ブルキナファソから来日された2つの患者団体の代表、ドラマン・カニア博士とクレール・オルタンス・サノンさん(当事者)は、日本時間26日の夜、飛行機で日本を離れ、帰国しました。サノンさんは、帰国後、すぐにブルキナファソにおける肝炎デーの企画に参加します。

今回の来日にあたり、多くの皆様にご支援・ご協力をいただいたことに、お礼を申し上げます。途中から、このホームページの更新も追いつかなくなってしまいましたが、来日中の後半の活動のようすについても、今後、順次、ホームページにて紹介してまいります。

外務省 国際保健戦略官と懇談し、激励されました。

写真の中央、左から4番目が、外務省国際協力局の江副聡 国際保健戦略官です。

世界日本肝炎デーにあわせて、ブルキナファソから来日している、ドラマン・カニア博士(国立ムラズ研究所。患者団体「アソー・エパティット」創設者・名誉会長)と、クレール・オルタンス・サノンさん(B型肝炎当事者、患者団体「SOS肝炎ブルキナ」代表)、そしてブルキナファソをはじめアフリカ諸国でB型肝炎対策の研究にとりくむ島川祐輔医師(パスツール研究所。熊本大学客員教授)は、外務省を訪問し、国際協力局の国際保健戦略官に面会し、懇談しました。

懇談は、日本発祥の国際NGOで、今回の2人の来日をうけて、アフリカにおける肝炎対策事業の実施を決めたピースウィンズ・ジャパンの紹介で実現しました。

国際保健戦略官との懇談では、島川祐輔医師が、全世界的なB型肝炎・C型肝炎の犠牲者数は、HIVやマラリア、結核に匹敵するにもかかわらず、国際的な対策の枠組みからは、ずっと抜け落ちてきていること。アフリカやアジアなど途上国において、WHOのめざす肝炎克服(「排除」=Elimination)を実現するために必要な課題なども説明し、国際的にトップクラスの肝炎対策をすすめている日本だからこそ、その経験や技術を活用して、できる貢献があることをお話ししました。

ピースウィンズ・ジャパンからは、NGOのできることとして、ブルキナファソにおいて、来日した2団体と協力し、島川祐輔医師を事業アドバイザーとして、肝炎を克服していくためのパイロットプランをすすめ、実例を作っていくことを報告。日本政府には、国際政治、国際保健の世界において、肝炎克服にむけた大きな役割を担ってほしいと要望がありました。

カニア博士からは、B型肝炎の有病率は9.1%、C型肝炎の有病率は3.6%、一方で、HIVの有病率については、かつては7%あったが、取り組みの奏効により、現在は1%にも満たないと発言がありました。戦略官とのあいだで、サノンさんもまじえて、ブルキナファソにおける感染症の実際のようす、また、ブルキナファソにおけるカニアさん、サノンさんたちの活動など、様々な話題について話がされ、丁寧に2人の話を聞いてくださいました。

戦略官は、ブルキナファソからお二人が遠路来日され、こうしてウイルス性肝炎の問題にとりくんでいること、そして、ピースウィンズ・ジャパンがブルキナファソで肝炎対策事業を開始することに「敬意を表します」とのべ、途上国における、このような肝炎の深刻な状況については、国際的な感染症対策を担うグローバルファンドの「本部にも共有したい」と約束。また、さまざまなアドバイスをしてくださった上に、G7広島サミットの保健分野の成果も紹介しながら、このような文脈のなかでも日本政府としても貢献していきたい、肝炎にも裨益するようにつとめたい、と激励してくださいました。

ブルキナファソに検査機器を贈ろう! クラウドファンディングも実施中。

ピースウィンズ・ジャパンは、ブルキナファソからのお二人の来日をうけて、ブルキナファソでの肝炎対策事業を開始。ただちに取り組むことの一つとして、肝がん予防に効果的な検査機器フィブロスキャンをブルキナファソに贈るためのクラウドファンディングも開始しました。ぜひご協力をよろしくお願いいたします。

第11回 肝炎デー・フォーラムでお話ししました

7月28日はWHOが定めた世界肝炎デーです。この時期、世界各地でウイルス性肝炎啓発などの取り組みが行われます。ブルキナファソから来日した肝炎の研究者・当事者のお二人は、7月23日、第11回世界日本肝炎デーフォーラムに参加し、パネルディスカッション「2030 肝炎エリミネーションを目指す日本とブルキナファソの課題~肝炎医療コーディネーターの取り組みと両国の協働を考える~」に登壇しました。また、メディアの取材を受け、日本の肝炎患者団体などとも懇談、交流しました。

パネルディスカッションに登壇したカニア博士(左から3人目)、サノンさん(同5人目)と島川祐輔先生(右から2人目)。右端は、シンポジウムのコーディネーターの江口ゆういちろう先生(ロコメディカル総合研究所 江口病院理事長)です。シンポジウムは、日本肝臓学会の副理事長 持田智先生(埼玉医科大学病院教授)も聞いてくださり、コメントで参加もしてくださいました。

終了後には、シンポジウム主催の日本肝臓病患者団体協議会の役員のみなさんに、お礼もかねて、ご挨拶をいたしました。

シンポジウム前に、薬害肝炎全国原告団の代表、朝倉美津子さん(写真右から2人目)と、副代表の及川綾子さん(写真左端)と懇談。世論を動かし、味方につけて、訴訟で国と合意するまで頑張られた歴史などをうかがい、お二人とも共感するところが大きかったようです。

全国B型肝炎訴訟との懇談にも、原告団長・田中義信さん(写真後列左から3番目)、弁護団長・佐藤哲之弁護士(同2番目)をはじめ、多くのみなさんが参加してくださいました。

カニア博士が、自己紹介の際に、「これだけ多くの肝炎患者のみなさんが、しかも、肝がんの方もたくさんいて、元気にされていることに、まず驚き、そして、希望を感じます」とおっしゃっていたことは印象に残りました。きびしい条件のなかで、命を守る活動を続けるブルキナファソのお二人の活動からも、私たちは多くのことを学んでいます。

シンポジウムに登壇された看護師で佐賀県肝炎医療コーディネーターの矢田ともみさん(写真中央)との写真。自覚症状のない肝炎において、検査を受けてもらう、診察を受けてもらう、治療を受けてもらう、という受検・受診・受療を促進することは大切です。そのためのコミュニケーションの改善・充実をになう、日本の肝炎医療コーディネーターの取り組みに、お二人は強い関心を示していました。

交流会も開催しました。

シンポジウムのあと、この日の夜は、実行委員会主催の「交流会」が開かれました。今回の来日企画を支えてくださった多くのみなさまに、実行委員会からお礼をのべ、また、患者さん、関係するみなさんが、ブルキナファソからのお二人や島川祐輔先生と、親しく懇談させていただく時間となりました。

熊本大学、国立ムラズ研究所(ブルキナファソ。カニア博士の勤務先)とともにB型肝炎のウイルス量をはかる簡易検査キットの研究・開発にとりくんでいる富士レビオ株式会社様。お二人が交流会に参加してくださいました。写真は、ご挨拶をしてくださった、研究開発本部 研究開発企画課の課長 宮本和慶さんです。

今回の来日企画のなかで、実行委員会との交流がはじまり、ブルキナファソをはじめとしたアフリカの肝炎対策事業を始めることになった、日本発祥の国際NGOピースウィンズ・ジャパン。この日は、海外事業部長の山本理夏さん(写真右)からご挨拶をいただきました。写真は、同NGOが支援している佐賀県の伝統工芸品の中から、お二人それぞれの干支の人形をプレゼントしてくださった様子です。

交流会に参加してくださったみなさんとの集合写真

交流会では、オンラインで日本と交流していたのに、来日実現の前に急逝された、ジュスティン・ヤラさん(「SOS肝炎ブルキナ」前代表)に黙祷をささげました。

サノンさんの発表の最後のスライドは、幼なじみで「SOS肝炎ブルキナ」前代表のヤラさん(写真右)との1枚でした。

皆様のご協力に、改めて、お礼を申し上げます。

改めて、今回の来日企画に協力してくださっているみなさまに、心からのお礼を申し上げます。ブルキナファソからのお二人は、7月24日に外務省を訪問したのち、東京を離れ、九州にむかいます。

引き続き、国会議員を訪問・懇談。オフは東京の観光も。

7月22日の土曜日も、ブルキナファソの研究者・患者団体代表と日本側の交流が続きました。

この日は、アフリカ議連事務局長を務める牧原秀樹衆議院議員(上の写真中央)の事務所を訪問し、ご挨拶とお話をさせていただきました。牧原議員は、島川祐輔医師やブルキナファソからのお二人の話を丁寧に聞いてくださり、また、お話の中では、これまでアフリカの抱える様々な問題に取り組んでこられた経験にも基づいて、様々なアドバイスをしてくださいました。懇談後、カニア博士も、”(ブルキナファソ政府の)保健省の友人とも協力して、アドバイスをいかす活動をしてみたい”と話していました。

そして、来日して以来、はじめての「オフ」となった、この日の午後。ブルキナファソから来日したカニア博士とサノンさんは、実行委員会のメンバーなどとともに、浅草を観光しました。

連日の活動と「時差」のため、お疲れも見えるブルキナファソからのお二人ですが、この日は、東京を楽しんでくださったようで、嬉しく思っています。

患者、国会議員、NGOなどと精力的に交流しています。

ブルキナファソから来日した2人は、日本の国会議員、肝炎患者、NGOなどと精力的に交流しています。

武見敬三参議院議員(写真中央)にご挨拶。ブルキナファソにおける肝炎被害の状況、国際的な感染症対策の枠組みから肝炎が抜け落ちていることなどをお話しし、”肝炎は大きな問題。支援できる体勢をつくってください、大きなところではサポートします”と、激励のお言葉をいただきました。日本とブルキナファソが協力して肝炎の被害のない世界をめざそうというポロシャツ(カニア博士とサノンさんがブルキナファソから持ってきてくださったもの)を身につけて記念撮影。写真右端は、今回の訪日にあたり多くのご支援をいただいている、アフリカ日本協議会・共同代表の稲場雅紀さんです。

東京のアフリカ料理店「カラバッシュ」で実行委員会との歓迎会。カニア博士が”うちで食べているのと同じ味だ”という、本格的でおいしいアフリカ料理を楽しみながら、ブルキナファソと日本のB型肝炎患者のおかれた状況などについて話が広がりました。ふたつの国の肝炎患者の心をつなぐ通訳をしてくれたのは、パリ在住で医学部をめざす高校生です。

駐日ブルキナファソ大使館を表敬訪問。テウェンデ・ポール・スィンガ臨時代理大使(前列左から2人目)をはじめ、大使館のみなさんとお話しさせていただきました。今回の来日実現へのお礼を伝えるとともに、今後のブルキナファソにおける支援事業についても、ご協力をお願いしました。右の絵は、カニア博士とサノンさんがはるばるブルキナファソから持ってきてくださった、日本とブルキナファソの友好と肝炎対策における協力が発展することを願う絵です。7月23日の患者交流会などでもご覧いただけます。

今回の来日企画をうけて、ブルキナファソにおける肝炎対策支援事業をたちあげた国際NGOピースウィンズ・ジャパンの事務所では、ブルキナファソの2団体と日本のNGOの3団体でとりくむ事業の内容について、打合せを行いました。

ピースウィンズ・ジャパンが開いた記者会見にも参加。カニア博士とサノンさんは、ブルキナファソにおける肝炎ウイルスの感染拡大の経緯についてなど、記者からの質問に答えました。ピースウィンズ・ジャパンは、ブルキナファソの一般市民も使えるように、まず、検査機器フィブロスキャンを現地に贈ることを発表し、その購入費用のクラウドファンディングも行うことを発表しました。

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